
ワイン名はフェリーを意味する「Fahr」とスレートを意味する「Lay」という言葉から作られていて、南向きのこの区画に隣接するモーゼル川をフェリーが横断している様子が浮かぶ。ブルースレート主体の土壌で、樹齢25-75年のブドウが植わっている。砂糖漬けにした黄色系果実のアロマ。力強いクリーミーなテクスチャーがジューシーさを際立たせ、塩味を伴う長いフィニッシュにつながる。

野イチゴ、カシス、チェリーのジューシーなアロマに、清涼感ある柑橘果実のニュアンス。穏やかなタンニンとミネラルが心地よく調和しており、フィニッシュにはアーモンドのヒントが感じられる。

所有畑の中で最も小さな区画(0.5ha)で小さな丘の南向き斜面に位置する。粘土質が強くブルゴーニュに似た土壌。大らかで力強い果実味とピンと張りつめたミネラルが絶妙に混ざり合うアロマ。コクとボリュームを感じる口当たりで、力強い果実味としっかりとしたストラクチャーが共存している。ティボー曰く、ロッシュ・オー・モワンヌを彷彿させるスタイル。

構想から6年を経てようやくリリースされたワイナリー初となる単一畑のブルネッロ。所有する中で最も古い畑で、植樹は1965年。ワイルド・ベリー、カシス、ドライハーブのアロマに、スパイスやスモークの繊細なニュアンスが溶け込み、しなやかでありながらも複雑。骨格のあるタンニン、傑出した凝縮感も同時に感じられる。この区画ならではのエレガンス、鮮やかさが魅力的に表現されたアルジャーノ渾身の一本。

シャトー・シャロンに隣接する2区画のブレンド。畑の標高は280m、樹齢は平均30年。ウイヤージュせずに産膜酵母下で熟成させる伝統的なスタイル。熟したリンゴとスパイス、アーモンドやクルミのナッティーなアロマ。ふくよかさと果実のフレッシュ感のバランスが良く、チャーミングでひと口目から楽しめる口当たりのよさは、次第にサヴァニャンの持つ力強さと余韻の長さへと姿を変えていく。

完熟したリンゴや柑橘系に石のようなミネラルを持つ力強いアロマ。凝縮感のある果実味とフレッシュでクリアな引き締まったミネラルのバランスが素晴らしい。余韻は非常に長く、芳醇なアロマがいつまでも続く。

ロゼータはサン・ジョヴァンニ・アル・ナティゾーネにある南西向きの畑。構想から10年経って作られたニエミツ渾身のソーヴィニヨン。フランスのクローンと交配して作られる。よく熟しており輝く酸が特徴。