樹齢45年以上のドルチェットの畑から出来るワインは、香りのアタックが非常に華やかで深く、飲む前から期待に胸膨らむ。完熟したレッドベリーやチェリー。フレッシュな果実が口の中に広がり、雑味のないシルキーな喉越。十分なボディ、凝縮感と濃さがあるのに余韻は軽やかに長い。
3週間~1ヶ月間陰干ししてプレス。オレンジピールの砂糖漬けや黄桃のコンポート、ミント、花のゴージャスな香り。肉厚な果実を涼やかな酸が支え、甘口の白ワインにありがちな重苦しさが微塵もない。ニュアンスに富み非常に表情豊かな甘露である。
羊(Pecora)が好んだため、「ペコリーノ」と名付けられたこの品種の発祥の地とされるアルクアータの山中に現存する樹齢100年の古樹からマサル・セレクションで植樹。熟した黄色い果実のフルーティさや、セージやオレガノ等のハーブのフレッシュさが香る。複雑な柑橘系の味わいは力強く、いきいきとした酸も備えている。
非常にリッチでボリューミーな口当たり、完熟したブラックチェリーやカシスが折り重なり、その中に石のミネラルと上質なオークに由来するトーストのニュアンスが溶け込むミディアム-フルボディのフレーバー。豊富なタンニンとそれを支える果実味、酸の素晴らしいバランスと長い余韻が楽しめる。
レモンの砂糖煮や洋ナシ、黄桃を思わせる優しい香りに、樽由来のスモーキーさ。ブドウの熟度を感じさせるとろりとした舌触りだが、しっかりとした酸を備えあくまで透明感を損なわない美しさがある。クリアだが様々な要素が詰まった複雑な味わいで、余韻に伸びがある。丸さ、透明感、全体のバランスが素晴らしく、下手なムルソーよりもよほどムルソーらしい、偉大なワインである。