プレイ村にある南西向きの畑の樹齢30年以上のブドウを使用。ジュリアンが初めてビオディナミの手法を取り入れた11haの単一区画。蜂蜜や砂糖漬けのレモン、オレンジの皮にグリーンペッパーのアロマ。バランスの取れた口当たりで、フレッシュな洋ナシやオレンジリキュールを彷彿させる濃密さを感じる。その一方で、ミネラルに由来するピンと張りつめた緊張感があり、ミントのフレッシュさと心地よいスパイスのパンチが持続していく。
樹齢45年、0.1ha。東向きの1区画。心地よいオークのニュアンスに清涼感を感じさせるピュアなアロマにはダークカラント、レッドチェリー、ブラッドオレンジ、スパイスに野性味のニュアンスを感じる。口の中では大変バランスが良く、噛み応えのあるタンニン、マーマーレードやオレンジピールの強いフレーバーを持ち、驚くほどの奥深さと長い余韻を兼ね備えている。高貴さとスタイリッシュさが両立する将来有望なプルミエ・クリュ。
リオハ・アルタ、ビラルバ、オリャウリの樹齢80年の特別なブドウを使用し、納得いくものができた年のみリリースする上級キュヴェ。コンクリートタンクで澱と共に長期熟成させるとどうなるかという実験をしたところ、素晴らしい結果が得られたため生まれたワイン。熟成からくる肉や土のニュアンスに樽由来のスパイスやスモークが見事に溶け込んだ複雑で品のあるアロマ。口に含むとクリーンな果実味が非常に心地よく、洗練されたテクスチャーと上品なタンニンがある。非常に長い余韻の中で美しい酸とヴェルヴェットのタンニンが折り重なっていく。
ヴェルテュ村にある0.5haの単一区画。南東向きで1956年植樹のブドウが植わっている。ペイストリー、レモングラス、砂糖漬けのレモンに心地よいアーモンドのヒントが混ざるアロマ。アタックはたっぷりとしていて、すばらしい酸がシャープで張りを与えている。ドライアプリコット、トースト、ヌガーといった要素を感じ、時間と共に白胡椒のニュアンスも表れてくる。フィニッシュはパワフルでリッチ、張りがあり若干の塩味が心地よさを長引かせている。
ウンターロイベン村の北に位置する標高220-390m、南東-西向きの急斜な段々畑。最古は1253年まで遡り「オーストリア最初のブドウ畑」とも称されるヴァッハウの銘醸畑。樹齢は平均50年、土壌はロスとグナイス(片麻岩)主体。砕いた岩のミネラル、完熟した洋ナシやタンジェリンにスパイシーなニュアンスを持つアロマ。ストラクチャーのしっかりした非常にエネルギッシュなリースリングで、塩味を伴うアロマティックで複雑なフィニッシュ。
メヌトゥ・サロンに所有する最高の区画の中でも粒よりのブドウを使用したスペシャル・キュヴェ。トロピカルフルーツやハチミツ、バニラやバターのリッチな香りの中に、青いハーブのフレッシュさ。まろやかな口当たりは非常に優しく、とろみを感じさせるほど熟した果実と豊富な酸、キンメリジャン土壌由来のエレガントなミネラルが奏でるハーモニーを楽しめる。
カゼルに南あるレク・デル・ヴィ(オクシタン圏の言葉で生命の水)と呼ばれる2haの区画。標高は220mで粘土石灰質土壌。2008年植樹の若いシラーを使用。名前の由来は区画名とフランス語の水の発音O(オー)を掛け合わせたものから。すみれ、黒系と青系果実、リコリスと胡椒のようなハーブのアロマ。フレッシュでピュアな果実味、クリスタルのようにきらびやかな酸とミネラルを感じる。南向きの畑で育つ若木のシラーとは思えない程焦点が定まっており、エレガントな仕上がり。
ランゲンロイス村周辺の11ha。標高は250-280m、南向きのロス土壌の畑。樹齢は平均30年。オレンジの皮、ハーブ、そしてリンゴのニュアンスを持つクリーミーなアロマ。素晴らしくクリスピーで、生命力にあふれ、わずかに白いパンのノートも感じられる。ジューシーで生き生きとした果実味で、シトラスフルーツ、マルメロを感じさせるフィニッシュ。美しく流れるようなミディアムボディ。ハーモニー(調和)のワイン。