
平均樹齢60年。灰色〜暗赤スレートに鉄分と珪岩を含む砂壌土。紅茶、ミント、タイム、オレンジやタンジェリンの皮、熟した桃やパイナップルの香り。口中では鉄分豊かなスレート由来の力強いスパイシーさがありつつ、驚くほどピュアで洗練。ジューシーな果実味とハーブの高いトーンを感じる。フィニッシュは長く、塩味とグリップに満ち、モーゼルのモンラッシェと称されるにふさわしいワイン。

非常に長熟タイプのワインを生み出す南向きの畑で樹齢35年以上のブドウを使用。スイカズラ、砂糖漬けのオレンジピールにキャンドルワックスのアロマ。口に含むと、まず初めにクリアーな塩味を感じ、アカシアや熟したストーンフルーツが見事に混ざり合い、肉付きのよい力強い果実味が口いっぱいに広がる。フィニッシュに感じるミントのニュアンスが、心地良いエレガントな余韻につながる。偉大なポテンシャルを秘めたグラン・クリュ。

アヴィーズのシャルドネとアイのピノノワールのブレンド。それぞれ南向きの区画で、樹齢は約40年。キュヴェ名の由来はワインの色調がヤマウズラ(Perdrix)の目(oeil)のような淡いピンク色をしていたため。初めは内向的だが、時間と共にアプリコット、オレンジやグレープフルーツにサフランなど複雑で表現豊かなアロマに変わる。アタックはリッチで調和がとれており、フランネルを思わせるテクスチャーからヘーゼルナッツと塩味を伴ったフィニッシュにつながる。

亡き父の為にオマージュ的に2009年より造られた限定キュヴェ。とても美しい深い紫色。ブラックベリーや砕いたストロベリー、ロースティーなニュアンスやバニラなどのノートのあるリッチでパワフルなノーズ。口に含むとソフトで非常にバランスの取れたワイン。タンニンは複雑で、フィニッシュはとても心地よい余韻が残る。

コート・ロティの極上の区画であるランドンヌにあるわずか0.25haの畑。樹齢は37年で酸化鉄が多く混ざったマイカ・シスト土壌。完熟したブラック・カラントやラズベリーにリコリス、スモーク、フローラル、エキゾチック・スパイスののヒントがある複雑なアロマ。口に含むと果実の肉付きの良さや凝縮感を感じ、甘くスモーキーなカシスやブラックベリーのフレーバーが広がり、滑らかで調和のとれたタンニンが生み出すテクスチャーが楽しめる。素晴らしい余韻と長熟ポテンシャルを持つ、年産わずか2樽の非常に希少なワイン。

ロンギッヒ村にあるマキシミン・ヘレンベルクの区画に1896年から植えられているブドウをのみを使用。1896年当時の方法が用いられ、栽培は棒仕立て、収穫は選定せずに一括で行い、足でブドウを破砕、古典的なバスケット・プレスを使用、天然酵母で発酵させ温度調節はしない。芳醇でスパイシーなアロマを持ち、柑橘果汁を思わせるジューシーなフレーバーに古樹由来の複雑さとフィネスが備わる。計り知れないポテンシャルを感じさせる稀代の逸品。

カシス、野生のプラム、バラの押し花にスパイスや林床のノートがグラスの中で広がるクールでエレガントなアロマ。生き生きとしたエネルギーを感じさせるミディアム-フルボディの口当たり。素晴らしい張りがあり、赤系果実の中にオレンジの果皮やスパイスが混ざり合う。フィニッシュには綺麗に溶け込んだタンニンと塩味を伴うミネラルが直線的に伸びていく。