カシス、野生のプラム、バラの押し花にスパイスや林床のノートがグラスの中で広がるクールでエレガントなアロマ。生き生きとしたエネルギーを感じさせるミディアム-フルボディの口当たり。素晴らしい張りがあり、赤系果実の中にオレンジの果皮やスパイスが混ざり合う。フィニッシュには綺麗に溶け込んだタンニンと塩味を伴うミネラルが直線的に伸びていく。
ローダイ西部の自社畑のブドウと近隣の契約農家のブドウ、樹齢は平均6-30年。砂質ローム。カベルネはワイナリーに隣接する「スーパーフリーク」と呼ばれる自社畑からのもの。甘やかなブラックベリー、ブラックチェリーのフレーヴァーが豊かで、シナモン、ナツメグ、燻製香、ダーク・チョコレートなどのニュアンスを感じる。リッチで、成熟した果実味とオークを感じるこのフルボディーのワインは、大胆ではある一方で、複雑さも兼ね備えている。
非常にフレッシュでクールなアロマが特徴。主に白い果実とほのかなフローラルなニュアンス、わずかにペトロールのキャラクターが感じられる。中程度のボディのフレーバーは、ドライエキスが豊富で、さわやかな酸味が感じられ、若々しい厳格さを持つ複雑で持続するフィニッシュへと続く。
ワイン名はフェリーを意味する「Fahr」とスレートを意味する「Lay」という言葉から作られていて、南向きのこの区画に隣接するモーゼル川をフェリーが横断している様子が浮かぶ。ブルースレート主体の土壌で、樹齢25-75年のブドウが植わっている。砂糖漬けにした黄色系果実のアロマ。力強いクリーミーなテクスチャーがジューシーさを際立たせ、塩味を伴う長いフィニッシュにつながる。
サン・ロレンツォはヴェルドゥーノにあるクリュ。南向きで標高は240-260m。黒系果実、スパイス、タール、ブラックリコリスのリッチでエネルギッシュなアロマ。印象的なブラックベリー、プラム、プルーンの力強さとクリーミーな質感があり、奥深さと濃密さの共存が楽しめる。リコリスや乾燥ハーブのニュアンスが時間と共に現れ、果実味と見事に統合しながら終わりのない余韻へと続いていく。
所有畑の中で最も標高の高い区画(465m)。グナイス(片麻岩)主体の土壌。自身の名を冠す特別な畑で60以上の異なるクローンを持つリースリングが植えられている。火打石、フレッシュなレモンに砕いた岩のミネラルのアロマ。リッチで力強く、濃密な口当たりだが同時に非常に刺激的で強固なストラクチャーが感じられる。極めてエレガントなリースリングで、ジューシーでミネラル豊富な長い余韻につながる。熟成ポテンシャルは計り知れない。
シャトー・シャロンに隣接する2区画のブレンド。畑の標高は280m、樹齢は平均30年。ウイヤージュせずに産膜酵母下で熟成させる伝統的なスタイル。熟したリンゴとスパイス、アーモンドやクルミのナッティーなアロマ。ふくよかさと果実のフレッシュ感のバランスが良く、チャーミングでひと口目から楽しめる口当たりのよさは、次第にサヴァニャンの持つ力強さと余韻の長さへと姿を変えていく。