低価格でおいしい正統派のピノ・ノワールとシャルドネを探すなら注目すべきリムー。ラングドックで初めて植えられたアロマティックなクローンのシャルドネから造られるリムーはコート・ドールに匹敵。
低価格でおいしい正統派のピノ・ノワールとシャルドネを探すなら注目すべきリムー。ラングドックで初めて植えられたアロマティックなクローンのシャルドネから造られるリムーはコート・ドールに匹敵。
ブルゴーニュに代々続くブドウ栽培農家出身であり、1986年にマコネでドメーヌ・デ・ドゥー・ロッシュを共同で立ち上げたジャン・リュック・テリエとクリスチャン・コロヴレイは、故郷でワイン造りに情熱を注ぐ一方、ブルゴーニュの外にもシャルドネとピノ・ノワールの可能性を模索していた。新たなテロワールを求める中、彼らが辿り着いたのは、南仏のシャルドネの聖地と名高いリムーのアルトニャック。カルカッソンヌから南に約50㎞、リムーの中で最も標高が高く周囲の生産エリアよりも冷涼なオート・ヴァレ地区に構えるこのシャトーには、1970年代にラングドックで初めて植樹されたシャルドネやピノ・ノワールの畑が現存している。当時のシャトーの所有者が元詰め生産者団体の設立者だったため、一部の造り手が彼に倣ってこれらの品種を南仏で栽培するようになったという、いわば『シャルドネの始まりの地』である。1997年にシャトーを購入した当時、畑やセラーは荒れ放題だったが、ジャン・リュックとクリスチャンは3年がかりでワイン造りの環境を整えた。


97haの所有畑では14種類もの品種を栽培しているが、彼らが特に目をかけているのがこの古いシャルドネの畑だ。ピレネー山脈を望む海抜400mの南斜面は、オート・ヴァレに典型的な粘土石灰土壌を多く含んでいる。最も古い樹は、奇しくも彼らの出身地マコネからもたらされたクローンで、シャルドネ・ミュスクの別名を持つ通り、完熟するとミュスカのように非常に高い芳香性を持つ。オート・ヴァレの中でも特に標高の高いこの地では、山の影響を受けた地中海性気候により、12-30度という昼夜の寒暖差が生み出される。この昼夜の寒暖差によって、ブドウの中の酸が保持されたままブドウが完熟していくため、ブドウの成熟期間を長く確保することができ、理想的な糖度・酸度が育くまれるだけでなく、このクローンの特性も最大限引き出される。
栽培は認証こそは取得していないものの限りなくビオロジックに近い栽培方法を採用しており、土壌流出防止や多様性の向上やエネルギーの循環を目的として、畑には多くのカバークロップや草木などの自然の緑を残している。また、若樹でもあっても最大限高いポテンシャルを発揮できるようにするため、独自の苗木場で培養した苗木を用いて植樹し、植樹密度も最大7,000本/haまで高くしている。これによって若木であっても自然と収量が抑えられて、高い凝縮性を持ち完熟したブドウを収穫することができる。ブドウの酸化を防ぎフレッシュさを保つために、気温の低い早朝に収穫を行っている。醸造においては、自然酵母で発酵し、発酵温度を20度以下に抑えている。これによって自然酵母が生み出す複雑な味わいを表現しつつ、繊細な果実の風味を十分にワインに残すことが可能となる。


このワイナリーにとっての初ヴィンテージの2000年のワインにおいて、初ヴィンテージでありながら既にベターヌ&ドゥソーヴの目に留まり、「極上のシャルドネ」と絶賛を受けた。また、ワイン・アドヴォケイト誌においても「並外れた成功作」と非常に高く評価されている。このように世界中から極めて高い評価を受けているにもかかわらず、彼らは「これまで少しずつこの地に最適な手法を学んできた。今後も改良を重ねて、できる限りテロワールを近くに感じられるようなワインを造りたい」と一切驕らず謙虚な姿勢を崩さない。このような留まることを知らず、さらなる品質の向上を目指し続けるAltugnacが今後もさらに高いクオリティのワインを生み出し続けることは間違いないだろう。なお、栽培はクリスチャン、醸造はジャン・リュックとラングドック出身のエノロゴ、ダヴィッド・セロデスが担当している。

商品コード:09699E
葉の裏に白い産毛が生えていることから、ブランケット(毛布)に例えられるリムーの土着品種モーザックを用いたクレマン。フレッシュなリンゴやアプリコットが香るアロマにフローラルかつトースティなニュアンス。ドライな口当たりに続く泡はキメ細かく、中盤から厚みを増す味わいには、ブドウそのものの香り高さが満ちている。

商品コード:09700E
リムーのクレマンの魅力をクリーンにピュアに表現するため、ブドウが過熟しないよう早めに収穫を行い、ファーストプレスの果汁のみを使用。リンゴやシトラスの豊かなアロマにクリームやブリオッシュのニュアンス。熟度が高く密度の高い果実に柑橘系のフレッシュさがアクセント。ドライな余韻にも心地よくシトラスが香る。

商品コード:09701E
リムーのクレマンの魅力をクリーンにピュアに表現するため、過熟しないよう早めに収穫したブドウのファーストプレスの果汁の中でも最高のものから造られるトップ・キュヴェ。リンゴやシトラス、アカシアのエレガントな香りに白いアーモンドやブリオッシュのニュアンス。複雑でストラクチャーある味わいには、柑橘系果実やミネラルがより感じられる。

商品コード:08073E
畑の標高は350-500mと高く、またシャルドネに適した粘土石灰の土壌のおかげで、熟度と酸度のバランスが素晴らしい上質のブドウが得られる。プティ・ペイルジャックといえる華やかな香りに目の詰まった非常に滑らかな果実。表情豊かで飲みごたえのあるフルーティなシャルドネ。

商品コード:08076E
ラングドックで最初に植えられたシャルドネの古樹、若樹をメインに使用し、独特なテロワールを表現。オート・ヴァレの特徴であるフレッシュかつミネラリーなキャラクターと、アロマティックな完熟果実の調和が素晴らしい。バニラ、ナッツの甘く華やかな香り。口当たりは丸く滑らかで、ブルゴーニュ的な品の良さも感じられるフルーティなフルボディ。

商品コード:08077E
海抜400mの南-南西向き斜面にラングドックで初めて植樹された樹齢約40年のシャルドネを使用。良く熟した南国系果実のふくよかな香りにクリーミーな樽香。濃厚な果実の中には海抜の高さを感じさせる涼やかさも備えており、その味わいは南仏版『古き良きムルソー』。

商品コード:08074E
リムーのオート・ヴァレ地区の粘土石灰土壌と標高500mという高地の涼しい気候により、南仏でありながらブルゴーニュを思わせるピノの美しさが活きる。ブラックチェリーのフルーティさに黒いスパイスのほのかな香り。たっぷりと詰まった旨みやエキスに魅了される芳醇なピノ・ノワール。