平均樹齢70年以上。シャサーニュのプルミエクリュ、モルジョの下部ににある海抜270mの畑。粘土を含む泥灰質土壌で、鍬が届く深さに石灰岩が横たわる。プラムやチェリーの肉厚な果実の香りに土っぽいヒント。大らかで密度の高い果実が鋭角的な酸を包み込む。細かなタンニンが溶け込んだ味わいはジューシーで深みがある。
ニエミツの基本のシャルドネ。サン・ジョヴァンニ・アル・ナティゾーネにある南向き斜面と南西向き斜面にある若樹の2区画をブレンド。土壌はポンカと粘土。白い果実、スモーク、スパイス、杏仁を思わせる樽がしっかりときいた香りに、清涼感あるきれいな味わい。余韻にはミルキーなニュアンスが感じられる。
平均樹齢は60年、スレートのタイプは灰色、暗い赤色で鉄分と珪岩を含む砂からなる。紅茶、ミントとタイム、オレンジとタンジェリンの皮、熟した桃やパイナップルを呼び起こし、口に含むと、鉄分豊かなスレートからくるピリッとした力強いスパイシーさがある。しかし、口に含むと驚くほどピュアで洗練されており、ジューシーな果実味と高いトーンのハーブエッセンスを感じる。フィニッシュはとても長く、塩味、グリップ、張りに満ち溢れている。モーゼルのモンラッシェと呼ぶにふさわしいワイン。
非常に長熟タイプのワインを生み出す南向きの畑で樹齢35年以上のブドウを使用。スイカズラ、砂糖漬けのオレンジピールにキャンドルワックスのアロマ。口に含むと、まず初めにクリアーな塩味を感じ、アカシアや熟したストーンフルーツが見事に混ざり合い、肉付きのよい力強い果実味が口いっぱいに広がる。フィニッシュに感じるミントのニュアンスが、心地良いエレガントな余韻につながる。偉大なポテンシャルを秘めたグラン・クリュ。
アヴィーズのシャルドネとアイのピノノワールのブレンド。それぞれ南向きの区画で、樹齢は約40年。キュヴェ名の由来はワインの色調がヤマウズラ(Perdrix)の目(oeil)のような淡いピンク色をしていたため。初めは内向的だが、時間と共にアプリコット、オレンジやグレープフルーツにサフランなど複雑で表現豊かなアロマに変わる。アタックはリッチで調和がとれており、フランネルを思わせるテクスチャーからヘーゼルナッツと塩味を伴ったフィニッシュにつながる。
亡き父の為にオマージュ的に2009年より造られた限定キュヴェ。とても美しい深い紫色。ブラックベリーや砕いたストロベリー、ロースティーなニュアンスやバニラなどのノートのあるリッチでパワフルなノーズ。口に含むとソフトで非常にバランスの取れたワイン。タンニンは複雑で、フィニッシュはとても心地よい余韻が残る。
コート・ロティの極上の区画であるランドンヌにあるわずか0.25haの畑。樹齢は37年で酸化鉄が多く混ざったマイカ・シスト土壌。完熟したブラック・カラントやラズベリーにリコリス、スモーク、フローラル、エキゾチック・スパイスののヒントがある複雑なアロマ。口に含むと果実の肉付きの良さや凝縮感を感じ、甘くスモーキーなカシスやブラックベリーのフレーバーが広がり、滑らかで調和のとれたタンニンが生み出すテクスチャーが楽しめる。素晴らしい余韻と長熟ポテンシャルを持つ、年産わずか2樽の非常に希少なワイン。
ロンギッヒ村にあるマキシミン・ヘレンベルクの区画に1896年から植えられているブドウをのみを使用。1896年当時の方法が用いられ、栽培は棒仕立て、収穫は選定せずに一括で行い、足でブドウを破砕、古典的なバスケット・プレスを使用、天然酵母で発酵させ温度調節はしない。芳醇でスパイシーなアロマを持ち、柑橘果汁を思わせるジューシーなフレーバーに古樹由来の複雑さとフィネスが備わる。計り知れないポテンシャルを感じさせる稀代の逸品。