「古くなった固いパンも優れたシェフの手にかかれば素晴らしいパン・ペルデュ(=フレンチトースト)になるように、アミューズ・ブーシュにならなかったワインも、優れた醸造家であるハイジ・バレットのブレンドにかかれば夢のようなアロマと味わいのワインになる」というアイデアから、パン・ペルデュにちなんで名づけられたこのワインには、アミューズ・ブーシュやオー・ソメだけでなく、ラ・シレーナ、ランボーン、バーバーなど、ハイジが醸造に深く関わるナパ・ヴァレーの複数のワイナリーのワインがブレンドされている。毎年最高の表現を求めてブレンドを行うため、ヴィンテージごとに品種や畑の比率は異なる。1年ごとにデザインが変わるラベルに象徴される一期一会のヴィンテージの個性とともに、柔らかく濃厚でジューシーという、ハイジ・バレットのワインの魅力が集約されている。ワイナリーの垣根を越えた、ハイジ・バレット究極の”The Napa Valley”である。
リムーのオート・ヴァレ地区の粘土石灰土壌と標高500mという高地の涼しい気候により、南仏でありながらブルゴーニュを思わせるピノの美しさが活きる。ブラックチェリーのフルーティさに黒いスパイスのほのかな香り。たっぷりと詰まった旨みやエキスに魅了される芳醇なピノ・ノワール。
平均樹齢70年以上。シャサーニュのプルミエクリュ、モルジョの下部ににある海抜270mの畑。粘土を含む泥灰質土壌で、鍬が届く深さに石灰岩が横たわる。プラムやチェリーの肉厚な果実の香りに土っぽいヒント。大らかで密度の高い果実が鋭角的な酸を包み込む。細かなタンニンが溶け込んだ味わいはジューシーで深みがある。
サリーチは、サン・ジョヴァンニ・アル・ナティゾーネの西向き斜面に位置するクリュ。樹齢約20年、土壌はポンカと粘土。メロンや白桃、ハーブ、レモンピールのアロマにナッツのニュアンス。ジューシーな甘酸っぱい果実をほのかなオークが品よく支え、シャープで細かな酸と塩っぽいミネラルがフィニッシュを彩る。