
メニル、オジェをメインにアヴィーズからのブドウを使用。グレープフルーツ、アーモンド、ビスケットのアロマ。アタックは鋭く、鮮烈な酸が緊張感を与えているが、肉付きのよいたっぷりとした果実味と見事に調和している。長い余韻には石灰やクリアな塩味の感触を残す。

平均樹齢は50年、スレートのタイプは灰色で沈泥と石灰(貝や牡蠣の化石)を含む砂からなる。完熟したアプリコット、熟れた桃の皮や白トリュフのアロマに、強い火打石のニュアンスと、洗練されたエレガントさがある。口に含むと石灰に由来する力強い塩分を持つミネラルに加え、スモーキーさとナッツのフレーバーが複雑に絡み合い、驚くほどの力強さと奥深さを感じさせる。フィニッシュはアロマティックでピュア、そして大変長い余韻が楽しめる。わずか2.2haからのみ作られるモーゼルのグラン・クリュ。

長きに渡ってピュンダリッヒ村マリーエンブルクの最高の場所として保護されてきた小区画。グレースレート主体の土壌で、樹齢70-80年のブドウが植わっている。熟したアプリコット、ナッツオイルにミントのアロマ。砂糖漬けにした黄色系果実や甘い香辛料にフレッシュなライムの生き生きとした酸が絶妙に溶け込んでいる。ジューシーだがスリムでもあるメリハリのきいたリースリングで、非常に長くクリアなフィニッシュが楽しめる。

ローダイ西部の自社畑のブドウと近隣の契約農家のブドウ、樹齢は平均6-30年。砂質ローム。カベルネはワイナリーに隣接する「スーパーフリーク」と呼ばれる自社畑からのもの。甘やかなブラックベリー、ブラックチェリーのフレーヴァーが豊かで、シナモン、ナツメグ、燻製香、ダーク・チョコレートなどのニュアンスを感じる。リッチで、成熟した果実味とオークを感じるこのフルボディーのワインは、大胆ではある一方で、複雑さも兼ね備えている。

ランゲンロイス村の北にある0.5ha。標高310-345m、南と南東向き、石灰岩土壌のグラン・クリュ級の畑。樹齢は平均44年。初めは少しシャイだが、同時にエレガントなアロマを感じる。桃やアプリコット、ヴァニラやアーモンドの上質でクリーミーなノート。口の中ではジューシーで、果実味が花開き、それぞれの要素が際立っていて力強い。エレガントでありながら非常にストラクチャーがある。長期熟成のポテンシャルを見ることができる。