平均樹齢は50年、スレートのタイプは灰色で沈泥と石灰(貝や牡蠣の化石)を含む砂からなる。完熟したアプリコット、熟れた桃の皮や白トリュフのアロマに、強い火打石のニュアンスと、洗練されたエレガントさがある。口に含むと石灰に由来する力強い塩分を持つミネラルに加え、スモーキーさとナッツのフレーバーが複雑に絡み合い、驚くほどの力強さと奥深さを感じさせる。フィニッシュはアロマティックでピュア、そして大変長い余韻が楽しめる。わずか2.2haからのみ作られるモーゼルのグラン・クリュ。
ローダイ西部の自社畑のブドウと近隣の契約農家のブドウ、樹齢は平均5-30年。砂質ローム。ピュアな黒系果実やバニラのフレーバーが口の中を充満させるたっぷりとした濃厚なフルボディー。プティ・シラーの型にはまらず柔らかくしなやかな果実味は大変リッチで、わずかにドライなフィニッシュと長い余韻が楽しめる。
ランゲンロイス村の北にある0.5ha。標高310-345m、南と南東向き、石灰岩土壌のグラン・クリュ級の畑。樹齢は平均44年。初めは少しシャイだが、同時にエレガントなアロマを感じる。桃やアプリコット、ヴァニラやアーモンドの上質でクリーミーなノート。口の中ではジューシーで、果実味が花開き、それぞれの要素が際立っていて力強い。エレガントでありながら非常にストラクチャーがある。長期熟成のポテンシャルを見ることができる。
サン・ロレンツォはヴェルドゥーノにあるクリュ。南向きで標高は240-260m。黒系果実、スパイス、タール、ブラックリコリスのリッチでエネルギッシュなアロマ。印象的なブラックベリー、プラム、プルーンの力強さとクリーミーな質感があり、奥深さと濃密さの共存が楽しめる。リコリスや乾燥ハーブのニュアンスが時間と共に現れ、果実味と見事に統合しながら終わりのない余韻へと続いていく。
0.65haの畑。平均樹齢は65年。軽やかでエレガントなアロマには、赤スグリと黒スグリ、プラム、スパイス、バイオレットのニュアンスを感じる。非常にエネルギッシュなミディアムボディーのフレーバーを持つ。レースのように折り重なる上品なフィニッシュの中に、繊細なミネラルの素晴らしい描写を伺わせる。フィネスのヴォルネイと呼べる逸品。