ランゲンロイス村の北にある0.5ha。標高310-345m、南と南東向き、石灰岩土壌のグラン・クリュ級の畑。樹齢は平均44年。初めは少しシャイだが、同時にエレガントなアロマを感じる。桃やアプリコット、ヴァニラやアーモンドの上質でクリーミーなノート。口の中ではジューシーで、果実味が花開き、それぞれの要素が際立っていて力強い。エレガントでありながら非常にストラクチャーがある。長期熟成のポテンシャルを見ることができる。
サン・ロレンツォはヴェルドゥーノにあるクリュ。南向きで標高は240-260m。黒系果実、スパイス、タール、ブラックリコリスのリッチでエネルギッシュなアロマ。印象的なブラックベリー、プラム、プルーンの力強さとクリーミーな質感があり、奥深さと濃密さの共存が楽しめる。リコリスや乾燥ハーブのニュアンスが時間と共に現れ、果実味と見事に統合しながら終わりのない余韻へと続いていく。
0.65haの畑。平均樹齢は65年。軽やかでエレガントなアロマには、赤スグリと黒スグリ、プラム、スパイス、バイオレットのニュアンスを感じる。非常にエネルギッシュなミディアムボディーのフレーバーを持つ。レースのように折り重なる上品なフィニッシュの中に、繊細なミネラルの素晴らしい描写を伺わせる。フィネスのヴォルネイと呼べる逸品。
アハライテンの上部、シュトッククルトワに近い区画。グナイス(片麻岩)主体の土壌。自身の名を冠す特別な畑で100以上の異なるクローンを持つグリューナーが植えられている。火打石やレモン、砕いた岩のミネラルが混ざる非常に奥深いアロマ。凝縮した力強い果実が広がり、わずかにクリーミーなテクスチャーがあるが極めてエレガントな仕上がり。張りのある塩味を伴った長い余韻は、熟成によるさらなる進化を期待させる。
カイザーシュトゥール最高の畑と名高いシュロスベルクは凝縮感とストラクチャーを兼ね備えたワインを生む。良く熟したチェリーにナッツ、クローヴ、ホワイトペッパーのアロマ。凝縮した果実味にスモーキーなニュアンスが絶妙に溶け込み、伸びやかなミネラルが口いっぱいに広がる。塩味を伴ったフィニッシュは非常に長く複雑で、フィネスとエレガンスを存分に堪能できる。長熟のポテンシャルを秘めた偉大なワイン。