30ヵ月の大樽熟成を得てリリースされる。ダークレッドチェリー、すみれ、火打石、リコリス、そして下草などの濃厚で複雑なアロマ。果実のボリューム感、ジューシー感で口内が満たされ、そこにダークレッドチェリー、タール、リコリスの何層にも重なるフレーヴァーを感じる。ヴェルヴェットのように滑らかでありながらエネルギーに満ちあふれている。まさに世界最高峰のカルト・ブルネッロといえる。
シノン最上の畑。1962-1976年植樹。南西向きの急斜面という恵まれたロケーションからブドウの成熟が早く、収穫も一番早い。土壌は偉大なシノンを生む粘土石灰質土壌で表面は砂岩に覆われれている。熟した野生のベリーのアロマにほのかにミントやリコリスが漂う。果実は滑らかで甘く、細かなタンニンがしっかりとストラクチャーを支える。大きく広がりのある味わいには偉大なワインたる気品に満ちている。
グランクリュ、アヴィーズ、クラマン、オジェの古樹の区画のブドウを使用。古樹ならではのブドウのエキスをしっかりと感じる果実に、びっしりと敷き詰められたシャープな酸とミネラル。アヴィーズの骨太なエレガンスがよく表現されている。
ラングドックで最初に植えられたシャルドネの古樹、若樹をメインに使用し、独特なテロワールを表現。オート・ヴァレの特徴であるフレッシュかつミネラリーなキャラクターと、アロマティックな完熟果実の調和が素晴らしい。バニラ、ナッツの甘く華やかな香り。口当たりは丸く滑らかで、ブルゴーニュ的な品の良さも感じられるフルーティなフルボディ。
キルシュベルクの丘の頂上にあり、土が薄い石灰泥灰質土壌と涼しい気候が特徴の晩熟のテロワール。リースリングが凛とした酸の強さと香り高さを、ピノ・グリがボディを、ゲヴュルツトラミネールがミネラリーかつスパイシーなタッチを、ミュスカがフルーティさを、ピノ・ブランがバランスをもたらす。多面的なキャラクターで料理との相性が幅広い辛口。
すり鉢状の地形にある急斜面に位置し、冷たい風から守られた特殊なテロワールを誇るヴィーニャ・ズリアットも、クアート最高のクリュのひとつと名高い。海抜800mにあるため、周囲の畑よりも収穫は遅く、フェノール成分が良く熟した、糖度と酸度のバランスがより優れたブドウが得られる。野生のベリーやスパイスの力強く複雑な香り。果実の濃厚さではなく、エキスの密度で魅せる味わいは非常にバランスが良く、余韻も長い。パワーを求めがちなイタリアにおいて、これほどナチュラルで滋味に満ちたクオリティの高いピノ・ノワールは稀である。
カステルジョコンド内にあり、北隣りはルーチェの畑という絶好のロケーションにあるパッリーナの畑のブドウを使用。陰影のある艶やかな香りはブラックチェリーや軽く煮詰めたブラックカラント、革、スパイスを思わせる。濃厚な果実を支える甘く熟したタンニンと樽由来のストラクチャー。パワフルだが非常に端正で、裏ラベルに『チンクエペルロゴノーヴォ』と記載されている通り、あえてD.O.C.G.ブルネッロを造らなかったからこそ生まれた5つの品種の一体感はこのワインでしか味わえない。
海抜、畑の向き、土壌などが異なる複数の所有区画のブドウをブレンドすることで、その名の通りクイントデーチモが本拠を構えるミラベッラ・エクラーノのテロワールを表現。ブラックチェリー、ラズベリー、プラムなど果実感たっぷりの香りにバラ、ドライハーブ、バニラが更なる華を添える。ミルクチョコレートやバニラのニュアンスが溶け込んだ果実味は濃厚かつ柔らか。エレガントな酸と甘く熟したタンニンとのバランスも素晴らしい。緻密でリッチなキャラクター豊かなアリアニコ。