カシス、プラム、ブラックチェリーなどの完熟した黒系果実にスパイスやオークのニュアンスも感じられる複雑な香り。ミディアムボディで凝縮感があり、上質なタンニンがストラクチャーを作っている。非常に芳醇で柔らかく滑らかな余韻が長く続く。
3つの区画、うち2つは丘の斜面にある区画をブレンド。ラズベリーやカシスの黒系果実のニュアンスに、シナモンのスパイスが香る。甘やかで凝縮感のある果実味にハリのある酸、後半はエレガントな余韻へと続く。
モーゼル最高の畑 の1つとして知られるツェルティンガ―・ゾンネンウーアーの中でもとりわけ樹齢の高い(80-100年)ブドウを使用。ほとんどが接ぎ木していない。ブルースレート主体。非常にクリアで力強いアプリコット、レモンやグレープフルーツのアロマをスモーキーなニュアンスが包み込んでいる。ドライなフルボディーだが、丸みを帯びた甘美なテクスチャーを持ち、完熟した力強いストーンフルーツは偉大なコンドリューとアルザスのグラン・クリュの混成を想起させる。非の打ちどころのない逸品。
マジ・シャンベルタン上方の区画。樹齢70年。カシス、ブルーベリー、スミレ、ビターチョコレートの複雑なアロマにミネラルのヒント。濃密な黒系果実の甘やかさに、香り高い花のノートと石灰のニュアンスがあり、とてつもないエネルギーを感じる。シルバービーズのような美しい酸と緻密なタンニンが均衡を保ち、豊かなフィニッシュにつながる。
わずか0.15haの樹齢60年の区画より。素晴らしく複雑な香りで、驚くほど美しいスパイシーな黒系果実のアロマが感じられる。濃密で艶があり、スケールの大きい筋肉質なボディ。味わいは凝縮感とミネラル感の両方で溢れ、非常に長いフィニッシュへと続いていく。
グラーハー村にあるヒンメルライヒの畑から生み出される半辛口のワイン。白桃や熟したリンゴにハーブが溶け込んだ透明感あるアロマ。口当たりは瑞々しく丸みを帯びており、伸びやかな酸とミネラルが甘やかさとの素晴らしいバランスを見せている。ジューシーなフィニッシュで締めくくられる魅力的なカビネット。
ポマールを代表するプルミエ・クリュ。樹齢は約60年。プラムリキュールやダークチェリーにスパイスと大地を感じさせるニュアンスのアロマ。魅力的な深みがあり、エネルギッシュな果実味を持つストラクチャーの大きなワイン。力強さと凝縮感を支える酸とミネラルは上質そのもの。計り知れない程の長期熟成ポテンシャルを持つ。
シュロスベルクはゾンネンウーアーに隣接する区画で、より骨格のある酸とはっきりとしたミネラルの後味が特徴。ブルースレート主体。グレープフルーツや青リンゴのアロマには砕いたスレートのニュアンスが溶け込む。口に含むとみずみずしさがありながら洗練されており、凝縮した果実と僅かな塩味を伴う長いフィニッシュへと続いていく。
赤っぽい鉄分を含んだ火山性土壌、レッドスレート主体。グレープフルーツや砂糖漬けのオレンジにハーブやスパイス、スレートのヒント。口に含むと果実の透明感、フローラルのエッセンス、上質なミネラルが見事に折り重なり、フィニッシュに至るまで美しく持続する。凝縮した果実の甘やかさとフレッシュなミネラルが非の打ち所がないほどに調和している。