
初ヴィンテージ2006年。ドメニコが長年夢見ていたセッラルンガからのバローロの畑は海抜450mの南東向き斜面にあり、銘醸畑カッシーナ・フランチャの近くに位置する。クレリコのモンフォルテのバローロと同様に豊かなボディとしっかりとしたストラクチャーを備えているが、タンニンはよりエレガントで女性的なスタイルである。尚『野生の飛行機』という意味を持つキュヴェ名は、手に負えない腕白坊主だった幼少頃のドメニコに父親が与えたニックネーム。その名は6種類の異なるラベルにも表現されている。特製木箱入りの6本セット。

北寄りの最上部に位置する0.69 haの東向きの2区画。樹齢は平均60年。赤系・黒系果実と木のニュアンスが素晴らしい調和を見せており、濡れた下草、時間とともにカシスのヒントも感じられる。リッチで力強く、密度の濃さを感じる大らかなフレーバーを持つ一方で、滑らかでクリーミーな質感を持ち合わせている。フィニッシュには完熟したタンニンと果実の甘みが長い余韻となって続いていく。長期熟成のポテンシャルが非常に高いワイン。

東北東向き、海抜260~280mの1.6haの畑。美しい酸味と滑らかなタンニンが感じられる。

上部のリュジアン・オーに0.45ha、下部のリュジアン・バに0.4ha、計0.85haの畑。平均樹齢は40年。フレッシュでピュアなレッドラズベリー、ダークラズベリー、スパイシーなプラムに土っぽさ、かすかな野性味を感じさせるアロマ。口の中では、フルボディで完熟果実とリッチなタンニンを感じる。ボリューム感と奥行きのある、スケールの大きいフレーバーは、驚くほど長く厳格なフィニッシュへと続いていく。リュジアンのお手本といえるワインで、長期熟成のポテンシャルが非常に高い。

レ・クアールはメルフィの畑の中央にある単一畑。砂が混ざった粘土が豊富な土壌で、地表から80cm下にはチョークの層がある。すぐ近くにあり同じくピノ・ノワールが栽培されているレ・ゾリゾーとは土壌が異なるため、よりミネラル豊かな味わいとなる。密度、エレガンス、軽やかさを兼ね備えている。

サン・ズアンは、本拠地のサン・ジョヴァンニ・アル・ナティゾーネのフリウリ語名。フリウリのワインたるフリウラーノに彼女たちが根差す土地の名前が与えられた。その名の通りこの村にある最高樹齢約60年の南西向きの畑から造られる。土壌はポンカと粘土。アタックは滑らかで甘く、黄色い果実をナッティなニュアンスが彩る。クリーミーな余韻にはほろ苦さも感じられる。

ムルソーのコミューンにある 8つの区画からくるブドウを使用した、レベルの高いブルゴーニュ・ブラン。リンゴなどのフレッシュな白い果実と柑橘系のアロマにミネラルの香り。溌剌さ、ピュアさが感じられ、非常によくバランスが取れている。

甘いチェリー、ストロベリーやラズベリーに杉、グリルした肉や林床のアロマが層を織りなしており、空気に触れるとアイリスの花のアロマが開いてくる。ミディアム-フルボディーのサテンのように滑らかで洗練された口当たりを持ち、首尾一貫してフレッシュな酸とブラックベリーやラズベリー、オレンジの風味が時間の経過と共に大きく広がって口内を満たしてくれる。計り知れないほどの熟成ポテンシャルを持つ偉大なワイン。