オーバーロートヴァイル村を代表するGGで、ドイツで最も暖かい畑の一つ。色の濃い火山性土壌に植わるシュペートブルグンダーの半数が1994年植樹のアルマン・ルソーのクローンで、残り半分がドイツのクローン。樹齢は平均30年。熟した赤系・黒系果実のピュアでスパイシーな力強いアロマ。口当たりは非常にエレガントであるが、パワフルで濃厚な果実味を持ち、きめ細かいタンニンと素晴らしい張りを兼ね揃えている。奥深さがあり余韻が長く複雑。バーデンを代表するシュペートブルグンダー。
畑は3.2haで4区画(モラール、ヴィアレール、ラ・ブロッス、ラ・ランドンヌ)のブレンド。樹齢は平均30年。モラールはシスト、その他はマイカ・シストの土壌。素晴らしくピュアなカシス、ブラックラズベリーにスミレやウッドスモーク、グリーンオリーヴのアロマ。ベルベットのようなまろやかな口当たりで、肉付きの良い果実味と心地よいタンニンが絶妙に溶け込み素晴らしいテクスチャーを生み出している。調和のとれた長い余韻が楽しめる。
アハライテンよりもさらに北東に位置する標高300m、南東向きの区画。1950年代植樹のブドウが植わる、グナイス(片麻岩)主体の土壌。リンゴやグリーンハーブ、火打石のニュアンスを持つアロマ。力強い凝縮感がありながらも焦点がはっきりと定まっており冷涼さを感じさせる。口に含むと濃密でジューシーで溢れるほどの塩味があり、上品な酸と非常にきめの細かいミネラルが余韻までしっかりと続く。長期熟成のポテンシャルを存分に秘めたヴァッハウ・リースリング至高の一本。
1970年に植樹。ブジーの南西向き斜面の中腹にある単一畑レ・マイユレットから造られるグランクリュのブラン・ド・ノワール。洋ナシや赤系ベリーの香りにスパイスやトースト、オレンジピールのアクセント。肉厚な果実を備えた豊かなボディ。堅固なミネラルが心地よい緊張感をもたらす。深みのある味わいは、力強くエネルギッシュ。
カゼルの南にある3.1haの畑。標高は220mで南向きの粘土石灰質土壌。石灰岩の比率が非常に高く、畑は一面真っ白。全品種で古樹を使用するが、とりわけカリニャンは1904年から再植樹していない。ブラックベリー、砕けた岩石、土っぽさ、ミネラルを豊かに感じるアロマ。古樹に由来する複雑味・凝縮感と完熟したタンニンが驚くほどシルキーな口当たりを作り、そこにテロワール由来のミネラルが張りをもたらすことで黒果実のニュアンスと幾重にもわたって層を成していく。まさに南の太陽と、地中深くからエネルギーを与えてくれる土壌との魔法のコンビネーションであり、ミネルヴォアのグラン・クリュと呼ぶにふさわしいワイン。
サン・トーバンの南部、シャサーニュやピュリニーに隣接するわずか0.27haの畑。樹齢は27年。やや控えめだがソフトでエキゾチックなノーズは、シトラス、白桃、アカシアの花にスパイスのニュアンスが溶け込む気品あるアロマ。撫でるように優しい口当たりで、よりクリアなミネラルを感じるフレーバーが心地よく広がる。複雑さにバランスが伴うことで美しく見事な余韻につながっていく。
へーアクレッツの名はジーファースハイム村南部にある火山活動でできた急こう配の崖を表している。所有する中では最高の畑(GG)で、ブドウの樹齢は15-36年。シトラスフルーツ、ハーブ、スパイスに白い花のアロマ。塩味が効いたスパイシーなノートで始まり、砂糖漬けのジンジャーやマンダリンの皮にきめ細かいミネラルと美しい酸が折り重なる。重厚感のあるフィニッシュと素晴らしく表現力に富んだ余韻は偉大なポテンシャルを感じさせる。
ランゲンロイス村の北西にある0.9ha。標高230-315m、南東向き、ロス土壌に角閃岩が混じるプルミエ・クリュ級の畑。樹齢は平均46年。誘うような芳醇なアロマ、クリーミーでヴェルヴェットのようなスタイル。ビスケットや砂糖漬けのフルーツ、焼いたリンゴに上質なスパイス、黒こしょう、ナッツのニュアンス。口の中ではエレガントだが熟した果実味が楽しめ、甘くスムースなテクスチャーを持つ。非常にバランスの良いアフター。