グラン・エシェゾーのすぐ近く、ル・グラン・モーペルテュイにあるわずか0.93haの畑。平均樹齢は50年だが、一番古いもので113年。スミレの花びら、熟したプラム、ブラックカラントに加えてクローブやナツメグなどの複雑なアロマ。口に含むと、まず初めにビロードのように滑らかで甘いダークベリーを感じ、桑の実やホワイトペッパーのヒントもあらわれてくる。活気ある酸は甘味と溶け合い、しっかりとしたタンニンでさえもきめ細かく高貴さを感じさせる。長い余韻にしっかりとしたストラクチャー、そしてナチュラルなバランスと安定感がある。アンヌ・グロの手掛ける素晴らしいクロ・ヴージョ。
初ヴィンテージ2006年。ドメニコが長年夢見ていたセッラルンガからのバローロの畑は海抜450mの南東向き斜面にあり、銘醸畑カッシーナ・フランチャの近くに位置する。クレリコのモンフォルテのバローロと同様に豊かなボディとしっかりとしたストラクチャーを備えているが、タンニンはよりエレガントで女性的なスタイルである。尚『野生の飛行機』という意味を持つキュヴェ名は、手に負えない腕白坊主だった幼少頃のドメニコに父親が与えたニックネーム。その名は6種類の異なるラベルにも表現されている。特製木箱入りの6本セット。
北寄りの最上部に位置する0.69 haの東向きの2区画。樹齢は平均60年。赤系・黒系果実と木のニュアンスが素晴らしい調和を見せており、濡れた下草、時間とともにカシスのヒントも感じられる。リッチで力強く、密度の濃さを感じる大らかなフレーバーを持つ一方で、滑らかでクリーミーな質感を持ち合わせている。フィニッシュには完熟したタンニンと果実の甘みが長い余韻となって続いていく。長期熟成のポテンシャルが非常に高いワイン。
東北東向き、海抜260~280mの1.6haの畑。美しい酸味と滑らかなタンニンが感じられる。
上部のリュジアン・オーに0.45ha、下部のリュジアン・バに0.4ha、計0.85haの畑。平均樹齢は40年。フレッシュでピュアなレッドラズベリー、ダークラズベリー、スパイシーなプラムに土っぽさ、かすかな野性味を感じさせるアロマ。口の中では、フルボディで完熟果実とリッチなタンニンを感じる。ボリューム感と奥行きのある、スケールの大きいフレーバーは、驚くほど長く厳格なフィニッシュへと続いていく。リュジアンのお手本といえるワインで、長期熟成のポテンシャルが非常に高い。
クロ・ド・ベーズに近いロケーションに0.99ha所有。ザクロやプラム、ブラックラズベリーの熟したアロマ。堅固なストラクチャーを備えた大柄なボディに潜む緊張感が素晴らしい。
海抜約335m、ブーンヴィルの町を見下ろす石の多い砂質ロームの畑。アントヒル・ファームズが初めて手掛けた記念すべきワインであり、ブドウの栽培も彼ら自身が行っている。皮まで熟したチェリーやプラム、様々なベリー系果実のアロマティックな香りにスモーキーなニュアンスやスパイスのヒント。張りのある緻密な果実に彩られた味わいは生き生きとして非常にピュア。全ての要素があるべきところにバランスよく配置され、偉大なピノ・ノワールにふさわしい凝縮感、深み、複雑さを備えている。