遅摘みの貴腐ブドウを用いた贅沢な甘口ワイン。大らかな香りには、熟した南国系果実、大輪のバラ、白いスパイスがあふれている。ねっとりとした舌触りに続くのは、甘い果実と伸びやかな酸が織りなすゴージャスな味わい。長く漂う余韻にも、石灰豊富な海抜400-500mの畑が育むブドウの熟度と酸・ミネラルの完璧なバランスが感じられる。
コトー・デュ・ロワールの中でも粘土質が強い土壌の樹齢80~100年のブドウを使用。熟したブラック・チェリーや湿った土、ビターチョコレートや煙草にピノ・ドニスのスパイス系のフレーバーが重なり合い、実に濃厚。古樹に由来する素晴らしい凝縮感が楽しめる。ニコラ夫妻の住居の前所有者で、よそ者だった彼ら温かく迎えてくれたルイ・デレへのオマージュ。
ナルヴォーはレ・ティレのすぐ下部に位置する畑。シトラスや黄色系果実の柔らかさに洗練されたミネラルが溶け込む魅力的なアロマ。口に含むと果実の甘さと美しい酸がバランスよく広がり、生き生きとした生命力がワインに高揚感を与えている。複雑さと力強さの共存が楽しめる洗練された素晴らしい村名ワイン。
フュィッセ村にある標高250m、東向きの0.42haの畑。花や白桃などの白系果実のフレッシュなアロマが主体で、熟成とともにアーモンドやドライフルーツのニュアンスを期待させる。アタックはパワフルでボリューム感があり、圧倒的な長期熟成のポテンシャルを感じさせる。