デュルンシュタイン村の東に位置する標高215-335m、南東-南向きの急斜な段々畑。樹齢は平均30年、土壌はグナイス(片麻岩)主体。クリアーで奥深さと凝縮感があり、火打ち石のようなミネラルと完熟した洋ナシを感じさせるアロマ。上品で力強いフルボディーのワインで、華やかさが広がるだけでなくピュアで直線的、張りがしっかりと感じられる。柑橘系の酸と塩味のあるミネラルがどこまでも続いていていく。優雅に熟成すること間違いない、ヴァッハウ・グリューナーの模範的な逸品。
レ・モトレットはブジーの南向き斜面の下部にある単一畑。1961年に植樹された。単一畑のシャンパーニュかつブジーのシャルドネ100%という非常に珍しいグランクリュのブラン・ド・ブラン。レモンや洋ナシ、アプリコットのフローラルな香りにほのかなトーストやスパイスのヒント。表情豊かでしなやかな味わいは、ブジーらしい力強さに満ちている。
カゼルの北東に位置する3haの区画。他の畑は粘土石灰質主体かつ南向きというものが多い中で、ここは砂岩質主体の北西向きの畑であるため、よりフレッシュさとスパイシーさが出る。ブラック・ラズベリー、カシスやペッパー系スパイスにミネラルを感じさせるエネルギッシュなアロマ。土壌・区画ごとに醸造し、品種ごとにステンレスと樽を使い分けて熟成しブレンドされるため、4品種の個性が絶妙に混ざり合い、円熟感とフレッシュさを同時に楽しむことができる。
ヴェルドゥーノにある標高や向きの異なる複数の畑のブレンド。ミント、甘みのあるレッドベリー、タバコにフローラルの要素を持つピュアで上品なアロマ。口に含むとピュアな果実味とフレッシュな酸が見事なバランスを見せ、微かなスパイスやハーブ、タールといった奥深さも感じられる。繊細なタンニンが絶妙なテクスチャーを生み出す驚くべき品質のランゲ。
樹齢約40年。モンテ・ド・トネールはグランクリュのブランショにもほど近く優れたテロワールを有する。完熟リンゴ、洋ナシ、アカシアの蜜にスパイスが混ざる複雑なアロマ。ボディは凝縮感がありながらクリスタルの様な透明感を持ち、豊かな果実味を堅牢なミネラルと直線的な酸が支えている。プルミエ・クリュならではの複雑さ、ポテンシャルが表現されたドメーヌを代表する1本。
パーカーポイント100点連発の幻のキュヴェ。樹齢100年以上のグルナッシュを100%使い、マグナムのみ生産。ラズベリーやブラックチェリーの豊かな香りにシナモンやリコリス、ダークローズが複雑さを与えている。凝縮感のあるフルボディだが、シルキーなタンニンと美しいミネラルが溶け込み、シームレスな印象を与える。旨味を伴ったエレガントなフィニッシュは染み込むように長く続いていく。