古くから親密な関係にあるパオロ・スカヴィーノのアドバイスのもと、目を見張る成長を遂げている。
古くから親密な関係にあるパオロ・スカヴィーノのアドバイスのもと、目を見張る成長を遂げている。
ジャコモ・グリマルディは、現当主のフェルッチョ・グリマルディの祖父がバローロ村に1930年に取得した畑を受け継ぎ、ワイン造りを行っている。しかし、自社元詰の初ヴィンテージは1996年と、バローロの生産者としては比較的新しい造り手となる。それまではネゴシアンにワインを販売するのみだったが、1990年代中頃にマルコ・デ・グラツィアの出会いから、フェルッチョは本格的にバローロの生産に取り組み始める。グリマルディが祖父の代から所有する最も重要な畑レ・コステは、バローロ村を代表するクリュである。ルチアーノ・サンドレーネやジュゼッペ・リナルディも同クリュを所有しているが、このクリュを単独で瓶詰しているのはジャコモ・グリマルディのみだ。また、近年は古くから親密な関係にあるパオロ・スカヴィーノのアドバイスの下、イタリアを代表するワイン評価誌ヴェロネッリにてスーパー・トレステッレを獲得するなど目を見張る成長を見せている。フェルッチョは断言する。「樽の味を感じるワインは失敗作だ」と。その言葉通り、彼のワインはバリックを使用するも、樽の味を全く感じさせない果実と透明感、そしてエレガンスを兼ね備えている。そのポリシーを胸に、現在、レ・コステとソット・カステッロ・ディ・ノヴェッロのふたつのクリュを生み出している。グリマルディの手にかかればリリース直後から柔らかさが感じられる作品となる。レ・コステに加え、非常に豊かな香りが全面に広がり、砂質土壌由来の柔らかさが特徴のソット・カステッロ・ディ・ノヴェッロも驚くべき存在である。
ピーチの熟した香りと品種特有のほのかなアーモンドの香り。柔らかい果実にまるで赤リンゴをかじっているかのようなフレーヴァーが余韻に上がってくる。土壌由来の塩味、緊張感のあるミネラルが後半しっかりと感じられる。
フレッシュなハーブや桃、黄色い柑橘類のアロマティックな香り。心地よく熟したコクのある果実に緊張感のある酸を備えた味わい。フィニッシュは豊かな果実を太いミネラルと酸がささえる。
樹齢30年以上のドルチェットの畑から出来るワインは、香りのアタックが非常に華やかで深く、飲む前から期待に胸膨らむ。完熟したレッドベリーやチェリー。フレッシュな果実が口の中に広がり、雑味のないシルキーな喉越。十分なボディ、凝縮感と濃さがあるのに余韻は軽やかに長い。
樹齢約50年。砂質土壌のロエロに畑があるため、ランゲと比べてソフトな味わいが楽しめる。スパイスのヒントを備えた野生のベリーのアロマティックな香り。柔らかさが心地よいプチ・バローロ。
テルロとラヴェーラの2つのクリュのブレンド。甘みを感じさせるほど熟したフルーツはとてもまろやかな口あたりですぐ飲んでもおいしい。やわらかく、オークの香りと完熟ブドウが織り成す複雑な風味をもつ素晴らしいワイン。
バラ、スミレ、クローブのアロマティックな香り。フィニッシュにはメンソールやタールのニュアンス。レ・コストに比べ、丸く優しさに満ち溢れている。バローロとはこれほどまでに美味しいものなのだと再確認してしまう。そして合わせる料理もかなり幅が広いということに気付かされる。
樹齢は30~70年と古く、年間生産平均も4500本と少ない。よく熟したフルーツ、焦がしたオーク、がっちりと強さのあるタンニン。リッチで凝縮感があり、きれいな甘みと申し分のない余韻。全ての要素が大きくぎっちりと詰まっているが、シルキーで非常に滑らかにまとまっている。