リースリングはトレビッキエーリ10年連続獲得という快挙を成し遂げている。
リースリングはトレビッキエーリ10年連続獲得という快挙を成し遂げている。
ファルケンシュタインはアルト・アディジェの州都トレントから北へ65Km、オーストリアの国境に程近いナトゥルノ村にワイナリーを構える。この地に僅かしか存在しないドメーヌの一つであり、小さな家族経営のワイナリーであるが現在の畑は200年も前から先祖代々受け継がれてきたリンゴ畑という歴史を持つ。現当主のフランツ・プラッツナーは学生時代に修学旅行で訪れたオーストリアのヴァッハウでワインに目覚め、趣味としてブドウ栽培を始めたが彼のワインへの情熱は増す一方で1989年には妻のベルナドットと共にワイン造りのみに専念することを決意した。
彼らの所有する畑は8haで全体が南に開けており、海抜675mと標高の高い畑の土壌は痩せているため耕すのは決して簡単ではない。しかしながら、プラッツナー夫妻は畑での仕事をほとんど全て手作業で行っている。機械の使用はほんのサポート程度で、栽培時の草刈り機や根覆いのための土寄機、収穫したブドウをセラーへ運搬するためのトラクターと必要最小限である。なぜなら彼らは大昔からの岩の多いこの土地は偉大なキャラクターの白ワインと繊細な赤ワインを造るのに理想的であり、自然なアプローチが一番であることを知っているからである。フランツが「言葉数こそ少ないものの彼は本物のブドウ栽培者である」とGambero Rossoから評され、妻のベルナドットもそのほとんどの時間を畑でブドウとともに過ごしているというのにもうなずける。
醸造に関しては、イタリアでは珍しく白品種にアカシアの大樽を用いて醸造を行い、赤品種ではオークの小樽を用いる。これはオークに比べアカシアは非常にニュートラルでワインに余計なフレーバーを与えない特性があり、フランツは自分の白ワインに余分な香りが付くのを決して望まないからである。ファルケンシュタインのワインが驚くほどピュアでクリアなのは品種の個性を活かすという彼の強いこだわりの表れであり、フラッグシップであるリースリングはGambero Rossoの3(トレ)ビッキエーリを10年連続で獲得するという快挙を成し遂げている。「酸のはっきりとした、エレガントなアロマとミネラルのノートのあるワインを目指している」と語るフランツのワインは、同誌から「どの品種も甲乙つけがたい」と更に太鼓判を押され、I Vini di VeronelliやEspressoといった評価誌でも各品種が高評価を受けている。
商品コード:09818E
海抜600-950m、全て南向きの3haの畑のブドウを使用。リンゴやレモンのフレッシュなノートに、白い花の繊細なアロマ。程良い果実のボリュームをミネラルと透明感のある綺麗な酸が引き締める、エレガントなワイン。
商品コード:09821E
海抜600-700m、全て南向きの1.5haの畑のブドウを使用。柑橘果実、アプリコットや黄色い花にわずかな青いハーブのアロマ。口に含むと、丸い酸に包まれた密度の高い果実味と旨味が広がり、そこにソーヴィニヨン・ブランらしいほろ苦さもしっかり感じられる。
商品コード:09820E
海抜600-950m、全て南向きの6haの畑のブドウを使用。熟した黄色い果実やフレッシュな柑橘類、白コショウのデリケートなトーンがあるリースリングらしい豊かなアロマ。終始辛口だが、ボリューム感のある甘い果実味をミネラルが引き締め、心地良い酸が口の中で優美に伸びていく。
商品コード:11345E
海抜800-900m、丘の中腹にある砂質粘土土壌の段々畑のブドウを使用。白桃や熟したアプリコットに、セージなどドライハーブの香り。ジューシーで非常にエレガントなドライリースリングで、鮮やかな酸とミネラルが特徴。キュヴェ名はケルト語で「沼地の集落」を意味し、ワイナリーが位置するナトゥルノとアルトアディジェの渓谷に敬意を表している。
商品コード:09819E
海抜600-700m、全て南向きの2haの畑のブドウを使用。サクランボや野イチゴのノートを持ったエレガントなアロマに、見事なタンニンを持つしっかりとしたワイン。