加えて同誌から2020年ワインメーカー・オブ・ザ・イヤーの称号も与えられたヴェルディッキオの伝道師。
加えて同誌から2020年ワインメーカー・オブ・ザ・イヤーの称号も与えられたヴェルディッキオの伝道師。
イタリア半島を北西から南東に走るアペニン山脈を背にアドリア海を臨む風光明媚なマルケ州、その首都アンコーナから内陸に50kmほど進むと小さな自治体のアピーロ村が見えてくる。この地にワイナリーを構えているのがアンドレア・フェリーチだ。現在は四代目レオパルド・フェリーチが指揮を執る小さな家族経営のワイナリーで、この地に10haの畑を所有しヴェルディッキオ品種のみを栽培している。畑は標高400-600mに広がり、海からも山からも涼しい風の影響を受けることができるこの恵まれた土地は、日々の気温帯が平均13度とブドウの生育に好都合であるだけでなく、ヴェルディッキオと相性の良い粘土石灰質土壌が広がっている。 フェリーチ家は代々農家として穀物やブドウ栽培を行っていたが、ワインの元詰めはせずにバルクで販売をしていた。2002年よりレオパルドの父アンドレアが自社元詰めを開始し、オーガニック農法の採用や設備の近代化などワインの生産に特化し品質向上に努めた。この際、レオパルドも父を手助けするつもりであったが、父はこれを拒んだ。その理由は、ワインを作る前にまずやらなければいけないのは自分がどういったワインを作りたいか、そのイメージをはっきりさせることであり、父はレオパルドに「世界の一流レストランを見て、経験してきなさい」とソムリエの経験を積むように助言した。
レオパルドは父の助言に従い4年間一流の現場‐3つ星シェフとして有名なゴードン・ラムゼイが所有するロンドンのサヴォイ・グリルとフィレンツェにある高名なエノテカ・ピンキオーリ‐で研鑽を積んだ。そこで数々のグランヴァンに出会った彼は開眼。父の狙いは見事に的中した。2006年に父のワイナリーに戻ったレオパルドは、その後2つのVTを父と共に作り2009年に自身のファーストVTをリリース。この年からなんと5年連続でGambero Rossoのトレビッキエーリを獲得。加えて同誌からは2020年ワインメーカー・オブ・ザ・イヤーの称号も与えられている。それだけでなくEspressoでは「買うべき100のベストワイン」選出、さらにWine Spectatorでは「ヴェルディッキオのライジング・チャンピオンがエレガンスの高みに到達した」と各誌で大絶賛され、大躍進を遂げたのである。 こうして一躍注目を浴びる存在に昇りつめることとなったアンドレア・フェリーチ。恵まれたテロワール、父親の熱意とセンス、そして息子の経験とヴィジョンから作られるヴェルディッキオは、間違いなくこれからもマルケ州を代表するワインであり続けるだろう。
商品コード:10027E
イエージ地区の穏やかな丘に囲まれたアピーロにある8つの区画のブレンド。樹齢は若木から40年程まで。キウイやエキゾチックなフルーツにエルダーフラワー、レモンの花、野生のフェンネルやタイムのフレッシュなアロマ。口の中では生き生きとした果実味とクリアな酸が見事にバランスを取り合い、微かにミネラルを感じる長い余韻が楽しめる。
商品コード:10028E
わずか2haの単一畑サン・フランチェスコからのブドウを使用。平均樹齢は約55年。レモンカードやゆでた洋ナシにビターアーモンド、ハーブ、はちみつのニュアンスを持つ複雑なアロマ。口に含むとクリスピーで心地よいまろやかさがあり、リンゴやプラムのリッチなで滑らかなフレーバーが感じられる。清涼感のあるミネラルが香る長い余韻へと続いてく。