凝縮した果実味としっかりしたストラクチャーを兼ね備えた堅牢なワインが特長で、熟成を経ることでその真価が発揮される。
凝縮した果実味としっかりしたストラクチャーを兼ね備えた堅牢なワインが特長で、熟成を経ることでその真価が発揮される。
ドメーヌ セラファンはジュヴレ・シャンベルタンに位置しており、その歴史は1947年に初代スタニスラス・セラファンの設立まで遡る。1960年代からは息子クリスチャンが参画したことによってワインの品質が向上し、その後1988年に父からドメーヌを引き継ぐ。二代目となったクリスチャンは徐々に畑を買い足し、シャルム・シャンベルタンを筆頭にカズティエ、モレ・サン・ドニのプルミエレ・ミランドやヴォギュエのボンヌ・マールに隣接するシャンボール・プルミエのボードといった優良畑を含む合計約5.3haを所有している。
畑では冬から春にかけて厳しい選定と芽かきを行い、さらに夏にグリーンハーヴェストを行うことで徹底的に収量を抑える。クリスチャン曰く「1990年から化学肥料、除草剤、殺虫剤の使用をやめたことで父の代よりもより力強く凝縮したブドウがとれるようになった」。手摘みで収穫されたブドウは100%除梗され、発酵前にコールド・マセレーションを行うことで色素とアロマを抽出した後、ステンレスタンクで発酵。その後樽に移される。フランソワ・フレール、タランソーをはじめとする一流メーカーから樽を仕入れ、経験則からヴォージュ産よりもアリエ産を好む。ACブルゴーニュで50%、ヴィラージュクラスで70%、プルミエと特級では80~100%という高い新樽率での熟成は、澱引きが一切行われないためワインは瓶詰め直前まで旨みを蓄えることができ、そのまま無濾過・無清澄でボトリングされる。通常のブドウではここまでの樽熟成に耐えるだけの力強さがなく、樽に負けてしまうが、セラファンでは畑での厳格な作業から力強く凝縮したブドウが生まれるため、樽との素晴らしい調和を見せることができる。その結果、ストラクチャーのしっかりした、力強いタンニンと酸を兼ね備える堅牢なワインが生まれる。これらは熟成を経ることで果実の甘みとともにテロワールの個性が顔を出し、その真価が発揮される。
セラファンはクリスチャンの功績によってパーカー5ツ星の生産者、ジュヴレ屈指のスター・ドメーヌとなるが、現在彼は高齢のため引退している。三代目として彼の後を引き継いだのは、マーケティング担当の娘カリーヌと栽培・醸造担当の姪フレデリック。フレデリックは1998年からドメーヌで働きはじめ、2003年からはクリスチャンと共にワインを造り続けてきた長い経験を持つ。先代のやり方を踏襲することに重きを置く彼女は、自身のファーストヴィンテージである2012年よりティム・アトキン、アランメド―をはじめとするブルゴーニュのプロフェッショナル達から先代と変わらぬ高い評価を受けており、素晴らしいワインを生み出し続けている。女性当主二人での運営となってからも品質向上に一切余念のないセラファンは、今後もジュヴレの第一線を走り続けていく。
商品コード:03621E
赤系、黒系果実やミントなどの香りに加えてスモーキーなオークのニュアンスを感じる。非常に深みがあり芳醇なミディアムボディーの味わい。なめらかで筋肉質な口当たりを持ちながら、濡れた石のようなミネラルとピュアな酸のエネルギーも感じられる洗練された1本。
商品コード:03624E
レッドチェリー、ダークベリー、プラムなどの様々な果実の香りが溶け込む上質な香り。美しいミネラル、非常に繊細で絹のようなタンニンがあり、素晴らしい濃縮感のフィニッシュが驚くほど長く続く。ただひたすらに美しい、ドメーヌを代表するワイン。
商品コード:03623E
燻製肉や完熟した赤系・黒系果実、下草などのアロマ。控えめだが奥深さのあるブラックベリーのフレーバー、そこにミネラルが加わることで、非常に複雑で長い余韻につながる。熟成したジュヴレの魅力を十分に楽しめる今まさに飲み頃のワイン。