Dirupi=崖という名の通り、驚くほど急な斜面でキアヴェンナスカを栽培。ヴァルテッリーナの魅力を詰め込んだ彼らのワインは国内外から注目を浴びている。
Dirupi=崖という名の通り、驚くほど急な斜面でキアヴェンナスカを栽培。ヴァルテッリーナの魅力を詰め込んだ彼らのワインは国内外から注目を浴びている。
設立は2003年と比較的まだ新しいワイナリーであるディルーピ。情熱あふれる若き二人組‐ピエルパオロ・ディ・フランコとダヴィデ・ファソリーニが大学の授業でワイン造りに携わったことがきっかけとなり、生まれ故郷であるヴァルテッリーナの魅力を再認識し、ワインを造ることを決意したことからその歴史は始まった。ヴァルテッリーナはイタリア北西部にあるロンバルディア州の最北部、スイスとの国境付近に位置するエリアで、東西に走る谷があり南北がアルプスの山々に遮られているため、冷たい北風から守られている。この地のワイン造りを語る上で欠かせないのは、傾斜が驚くほど急であるということだ。アルプスの山肌を切り拓いて畑が造られたという歴史を持ち、イタリア語で崖を意味するDirupiはその名が示す通り、あまりにも傾斜が急なため斜面にブドウを植えることができず、斜面に石を積み上げて設けた石垣の上に小さなテラス状の畑が広がっている。
ディルーピのワインが生まれる5haの畑のほとんどはサブリージョンのグルメッロとインフェルノの2地区にあり、点在する15の畑は細かく60区画に分かれており、これらは全て24の異なるオーナーから借りているものである。畑の標高は400-650mに及び全ての区画が南向きで30-70度の斜度を持つため、極めて日照量に恵まれている。土壌は氷河の運んだ岩屑からなる堆積物の氷堆石(モレーン)で、砕けた岩から成るため砂の割合が90%と非常に高い。こうした高比率の砂はキアヴェンナスカに力強さよりもエレガンスやフィネスを与えるため、従来この品種が持つフローラルでフルーティー、スパイシーなノートと見事な調和を見せている。栽培はロッタ・インテグラータだが、トレヴィジオ地区にある標高600mのスフォルツァートの畑は2014年にビオ認証を取っている。
彼らのワインはガンベロロッソ誌から「正面から切り込んでいくようなシャープな味わいで、香ばしく、勢いがある。」と評価され、さらにヴァルテッリーナのワイン界で重要な位置づけを占めているとまで言わしめた。またスローワイン誌からは「彼らの歴史はまだ浅いが、その結果はセンセーショナルだ。ヴァルテッリーナの味わいがする堂々たるワインである」と太鼓判を押され、国内外から多くの注目を浴びている。今後のヴァルテッリーナの将来を担う期待大のワイナリーであることは間違いない。
商品コード:09745E
標高400-450mのエリアのブドウのみ使用。複数の区画よりブレンドされ、ステンレスタンクのみで造られる。そのためキアヴェンナスカのピュアな果実味と心地よい酸を十分に楽しむことができる。
商品コード:09746E
リゼルヴァ用の区画を除く、標高450-650mのブドウがブレンドされており、樹齢100年のブドウも含む。フローラル、山のハーブ、ローズマリー、タイムのアロマ。味わいはしっかりとエキス分が感じられ、見事に熟した果実と活き活きした酸が同時に楽しめる。区画ごとの微妙なニュアンスの違いがワインに奥行きと広がり、複雑さをもたらしている。
商品コード:09747E
彼らが借りる4.5haの畑の中で最良の区画であるドッシ・サラーティの樹齢80年のブドウのみを使用。フレッシュな果実、森の下草の香りがあり、洗練されたスパイスのトーンも混ざる。味わいは非常にジューシーでみずみずしい酸を持ち、フローラルなフレーバーやバルサミコのニュアンスが優しく現われてくる。ディルーピを知るための重要な1本。
商品コード:09804E
グルメッロとインフェルノ地区からの選ばれた区画のブドウを使用。標高600m、樹齢100年超のブドウも含まれる。陰干ししたブドウが使用されるため、香り、味わいともに凝縮される。ドライチェリーや熟したワイルドベリーにクローブやダークスパイス、甘やかなタバコのヒント。滑らかなタンニンとふくよかな果実味、緻密な酸が織りなすゴージャスな味わい。