スペインテッラ・アルタ[Batea]
エレンシア・アルテス
Herencia Altes
アバニコ・セレクションを成功に導いたラファエル夫妻が独自に造ったワイナリー

テッラ・アルタの魅力に着目し、樹齢100年以上の古木を含むブドウから造られるガルナッチャには目を見張るものがある。エチケットは妻ヌリアの幼少時代の日常の風景を描く。

INTRODUCTION
生産者のご紹介
テッラ・アルタを世界に

地域の多様性と独自のブドウ品種がもたらす個性溢れるワインの宝庫であるスペインにて、今までにない斬新な方法でその実力を世界に知らしめたプロジェクト、アバニコ。設立者であるラファエル・デ・ハーンとヌリア・アルテス夫妻は、各生産地を代表するトップ生産者とのコラボレーションを通じ、そのテロワールと土着ブドウのキャラクターを現代的な感性で表現してきた。テッラ・アルタ、トロ、ルエダ、バルデオラス、リオハ、プリオラート…知名度ではなく、土地のポテンシャルに焦点を当て、多彩なD.O.から生み出されるアバニコのワインは、専門各誌で高い評価を受けている。しかし、スペイン各地で数々の優良産地を経験しても、彼らの心は常にテッラ・アルタにあった。ここはアバニコの最初のワインを手掛けたD.O.であり、ヌリアの故郷でもある。アバニコのプロジェクトは、彼らのワイン造りの原点となるこのテッラ・アルタで醸造所を設立するという長年の夢を実現するための重要なステップとなった。スペインワイン自体のマーケットを広げることができたこと、そして無名の産地でもクオリティを示せば広く受け入れてもらえることが証明されたことが、彼らに大きな勇気を与えたのである。スペイン南部に位置するテッラ・アルタは、カタルーニャ州最大の栽培面積を持つD.O.のひとつだ。その総生産量の50%を占める重要な村、バテアに代々続く栽培家の家系にヌリアは生まれ育った。彼女はテッラ・アルタとそのワインに対する情熱を見込まれ、地元の協同組合で輸出マネージャーとして働いていた時に、ラファエルと出会った。イギリス出身のラファエルは当時、スペインワインの魅力に目覚めたばかりの駆け出しのワイン商だった。彼らを結びつけたのはヌリアが働く協同組合の1本のワイン。「こんな素晴らしいワインができるのに、テッラ・アルタが無名なのはおかしい」。テッラ・アルタを世界のワイン地図に載せるために、その本当の実力を表現したワインを自ら手掛けたい…。意気投合した彼らは、その夢に向かって公私ともに将来を共にすることを決めたのである。

古樹の力

彼らが考えるテッラ・アルタの魅力とは、株仕立てのガルナッチャの古樹が多くあることだ。クオリティと『その土地らしさ』という点で、この地は最高の産地のひとつであるとラファエルはいう。しかし現実には、テッラ・アルタではブドウの大半が協同組合や外部の大規模ワイナリーに売られており、長らくクオリティは二の次となっていた。収穫前に灌漑をして収量を増やすことが当然のように行われ、ブドウの実を多く結ばない古樹の畑は打ち捨てられていた。ラファエルとヌリアはこの悪しき慣習に反し、古樹の真のクオリティを表現するため、2013年に彼ら自身の醸造所となるエレンシア・アルテスを設立した。40haの所有畑は、ヌリアが実家から相続した樹齢90年の古樹の区画に加え、新たに購入した樹齢100年の区画を含む。ただ、その半分以上が長年放置されており、再植樹が必要な畑だ。これらの畑の整備を進める傍ら、ヌリアの実家や周辺の信頼できる栽培家からブドウを購入しているが、出来るだけ樹齢の高いものを選んでいる。また、ラファエルは、彼らの畑は他の栽培家の畑よりも標高が高いことを利点のひとつに挙げる。テッラ・アルタは地中海性と大陸性の混合気候で、内陸から吹く冷たい北西風と、温暖な海風の2種類の風が特徴となる。コンスタントに強い風が吹くことは、ブドウ畑の彼方に風力発電のタービンが多数設けられていることからも分かる。標高の高さによりこれらの風の影響をより強く受けるおかげで、十分な日照を受けつつブドウがゆっくりと成熟するため、彼らのワインは一般的なテッラ・アルタのワインよりもフレッシュでエレガントなものとなる。パニャルと呼ばれる石灰質の土壌もこのキャラクターを引き立たせる。加えて、糖度だけではなく自然な酸の高さも考慮して収穫を行うため、この地域では珍しく補酸をせずに醸造を行っている。

グルナッシュのスペシャリスト

醸造施設は非常に小さいが、選果台や、ステンレスタンクやコンクリートタンク、バリックなど、クオリティのワインを造るための必要最低限の設備は揃っている。ラファエルとヌリアは、これまでと同じくアバニコを通じて『今飲むべきスペインワイン』の発信を続けると同時に、エレンシア・アルテスでテッラ・アルタの真のポテンシャルを広めようとしている。初ヴィンテージから既にそのクオリティの高さとコストパフォーマンスで注目を集めており、2014年からは、地中海沿岸地域のワインのスペシャリストであるクロード・グロがコンサルタントに就任。「グルナッシュの経験は他に並ぶものがいない」とラファエルが評する敏腕醸造家により、更なる成長が見込まれる期待の新星である。因みに、ブドウ畑の中で戯れる少女が描かれた印象的なラベルは、ブドウとともに育ったヌリアの幼少時代の日常の風景をモチーフにしている。テッラ・アルタをルーツとするヌリアに対するラファエルの敬愛が伺えるデザインだ。

WINERY DATA
ワイナリーデータ
醸造責任者
Jaume Clua
コンサルタント
Claude Gros
栽培方法
オーガニック・ヴィーガン認証を取得している。
ワインメイキング
白では、プレス後に短時間のマセラシオンを行い発酵。澱と共に熟成。

赤では、発酵と抽出は非常にソフトに行う。
ITEM LIST
アイテム一覧
ガルナッチャ・ブランカ

2018 Garnacha Blanca

若樹と古樹をブレンドすることで、多層的で複雑な味わいがもたらされる。桃や洋ナシ、フェンネルのフローラルな芳香。熟した果実にクリスピーな酸が心地よい緊張感を与えている。価格に期待する以上の充実感を備えたミディアムボディ。余韻には白いスパイスがほのかに漂う。

評価の見方
種類
White
産地
D.O. Terra Alta
ブドウ品種
ガルナッチャ・ブランカ100%
醸造・熟成
ステンレスタンクと一部コンクリートタンクで発酵、3ヶ月熟成。
アルコール度数
13%
希望小売価格税抜き
2,000
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ベヌフェト

2018 Benufet

テッラ・アルタで最も樹齢が高い畑のひとつであるベヌフェトを中心に、樹齢90年以上の古樹のブドウのみで造られた上級キュヴェ。桃のコンポートや南国系果実のアロマティックな香りにスパイスや白い花のヒント。中心に向かってぎゅっと凝縮した味わいはしなやかでエレガント。自然に低収量となる古樹ならではの深みや複雑さを備えている。

評価の見方
種類
White
産地
D.O. Terra Alta
ブドウ品種
ガルナッチャ・ブランカ100%
醸造・熟成
コンクリートタンクで発酵、澱と共に5ヶ月熟成。
評価
JS91、WS90
アルコール度数
14.5%
希望小売価格税抜き
2,750
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クパージュ

2018 Cupatge

テッラ・アルタを代表する赤品種のブレンド。魅惑的なブラックベリーやスミレなどのフローラルなアロマ。3品種の要素を見事にまとめる爽やかな酸がワインにストラクチャーと複雑さを与え、フルーティーさだけでない絶妙なバランスをフィニッシュまで楽しむことができる。

評価の見方
種類
Red
産地
D.O. Terra Alta
ブドウ品種
シラー50%、ガルナッチャ・ネグラ30%、カリニェナ30%
醸造・熟成
オーストリアオークのフードル(5000L)で発酵、4ヶ月熟成。
アルコール度数
14.5%
希望小売価格税抜き
2,000
お問い合わせはこちら
レステル

2016 L’Estel

テッラ・アルタを代表する赤品種を用いた上級キュヴェ。最高樹齢50年。よく熟した黒系果実にスモークやバニラ、スミレのピュアな香り。流れるような味わいは非常に精緻で凝縮している。ふくよかな果実の縁を細かなタンニンが彩る。キュヴェ名はラベルに描かれた通り、ヌリアが子供の頃ブドウ畑の中でよく遊んだ『凧』を意味する。

評価の見方
種類
Red
産地
Terra Alta
ブドウ品種
ガルナッチャ・ネグラ60%、カリニェナ20%、シラー20%
醸造・熟成
バリックと大樽で発酵、5 ヶ月熟成。
評価
WS92 JS92,Vinous91
アルコール度数
14.5%
希望小売価格税抜き
2,700
お問い合わせはこちら
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