『プロヴァンスの白の魔術師』と呼ばれるエマニュエル・ゴージャルが醸造を担当。プロヴァンスの代表的な白品種ロルを用いて土地のキャラクターをアロマティックかつ華やかに表現した白ワインは、“プロヴァンス最上の白”と評される。
『プロヴァンスの白の魔術師』と呼ばれるエマニュエル・ゴージャルが醸造を担当。プロヴァンスの代表的な白品種ロルを用いて土地のキャラクターをアロマティックかつ華やかに表現した白ワインは、“プロヴァンス最上の白”と評される。
コート・ド・プロヴァンスは、フランスのA.O.C.のロゼワインの生産量の35%を生産する、同国最大のロゼの生産地である。世界的なロゼブームの影響により、総栽培面積2万haの広大なアペラシオン全域でロゼに注力する生産者が増えており、現在ではその総生産量の90%近くをロゼが占めるまでになった。しかし、この風潮に迎合することなく、設立当時から独自のフィロソフィを貫き、白ワインのみを手掛ける生産者がいる。コート・ド・プロヴァンス北部、地中海から約30km離れた内陸の丘陵地に構えるドメーヌ・ド・ガヴェッソンだ。樹齢300年のオークの森に囲まれた所有地の中、海抜220mの南向き斜面にブドウ畑が広がる。。


地中海と内陸のふたつの要素が作用し合う気候や、このエリアに特徴的な粘土石灰質土壌が育むテロワールは独特だ。年間3,000時間という豊かな日照はブドウに高い熟度をもたらし、同時にアルプスや中央山塊から南に向かって吹くミストラルが運ぶ涼しい風や昼夜の寒暖差がブドウの酸を保持する。ミストラルはまた、腐敗やカビからブドウを守る役割も果たしており、南に傾斜した畑は強すぎる風からブドウを守っている。雨が少なく乾燥した生育期の気候と痩せた土壌は、ブドウが地中深くに根を張るのを助け、ワインに特徴的なミネラル感をもたらす。優れたワインを生み出す土地であることは明らかだったが、モナコ在住のゲルダ・タンが1992年にこのドメーヌを取得した当時、ブドウ畑は長年放置されていたため、すっかり荒れ果てていたこの素晴らしいテロワールが活きる高い品質のワインを生み出すためには一から畑を整備するしかない。そう決心した彼女は、入念に再植樹の準備を行った。畑に残ったブドウの樹を全て引き抜き、土壌を活性化させるために有機農法を取り入れて畑や周辺の環境を整え、更に最適な品種を植えるために地質調査も行った。
ブドウ畑の再建には3年を要し、1995年、ようやく白品種のロルとセミヨンが再植樹された。その面積は10haの敷地のうち、わずか3.91ha。白品種のみを限られた区画に植えたのは、綿密な調査によって白ワインに適した土地だと判明したためだけではない。ドメーヌの規模拡大を求めず、白ワインを愛するゲルダが心から満足できる「本物のワイン」だけを造るという決意の表れでもあった。その思いを形にするのが、フランス屈指の醸造家エマニュエル・ゴージャルの遺志を継ぐデイル・クラークだ。ゴージャルはプロヴァンス各地の醸造所の再建や品質向上に尽力した、この地域を代表する醸造家。特に白ワインの発展に大きく貢献し、「プロヴァンスの白の魔術師」とも称された。クラークはオーストラリアの有機酪農場で育ち、ブドウ畑での短期勤務をきっかけに醸造家を志した。アデレード大学で醸造学とブドウ栽培科学の学位を取得後、著名なフランス人ビオディナミ生産者のもとで働き、同生産者がオーストラリアに所有する畑を約10年間管理。その後アルザスに移り、3年間にわたり白ワイン造りを学んだ。プロヴァンスに移ってからも、10年以上が経つ。


ガヴェッソンでは、有機農法による栽培や厳格な収量制限、気温の低い朝3時から始まる収穫や、畑とセラーの2度に渡る選果など、健全で理想的に熟したブドウを得るためには一切の妥協はない。彼が最も得意とするプロヴァンスの代表的白品種、ロルを用いて土地のキャラクターをアロマティックに華やかに表現したワインは、地中海沿岸地域を中心にミシュランの星付きレストランでもオンリストされている。ガヴェッソンのテロワールは、偉大な醸造家の感性を常に刺激する。ステンレスタンクを用い、ガヴェッソンの魅力をピュアに引き出したキュヴェに加え、2011年には、更なるポテンシャルを表現するために、バリックで醸造・熟成した新たなワインが誕生した。それぞれ『アンスピラシオン』と『エモーシオン』というユニークな名が与えられたどちらのキュヴェにも、「美しく、自然に満ちたガヴェッソンの土地から生まれたワインは、飲む人の心を動かすことができる」というゲルダのメッセージが込められている。

商品コード:09579E
桃や洋ナシ、アプリコットのフローラルなアロマに複雑さとふくよかさを与えるハチミツや白いスパイスのヒント。甘くリッチな果実が広がる味わいは透明感に満ち、香りと同じく様々なフルーツとほのかなスパイスに彩られている。果実主体の大らかなキャラクターに、フレッシュな酸と細かなミネラル感が爽やかさと伸びを与えている。

商品コード:09578E
陽気で、柔らかな金色にきらめく。完熟した洋梨やグレープフルーツを、ミントやベルガモット、菩提樹の蜜のような香りが包み込む。密度の高いテクスチャーとストラクチャーを備えたフルボディながら、気品と優雅さが力強さに邪魔されることなく、両者が共存している。フィニッシュに感じられる甘いスパイス香やオレンジの砂糖漬けの香りが心地良く、長い余韻へと繋がる。