株式会社フィラディス(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:石田大八朗)は、2023年8月21日(月)より、イタリア シチリア州・エトナの生産者Terre Nere(テッレ・ネーレ)の正規代理店として、ワインの取り扱いを開始いたします。
1980年代、市場から置き去りにされていたバローロに、世代交代によるモダン化の波が到来します。そこに目を付けたのがフィレンツェ出身のワイン商、マルク・デ・グラツィアでした。
彼は複数の若手生産者たちを束ねて「バローロ・ボーイズ」と名付け、売り出しました。そして後進をも取り込んで一大ムーブメントを起こし、世界市場を席巻してその地位を復興させました。
彼はもともと、イタリア全土から素晴らしい品質のワインを見つけ出して広めるワイン商として知られる存在でした。彼がバローロの次に目を付けたのがエトナであり、その独特なテロワールに心を奪われ、自らのワイナリーとして2002年にテッレ・ネーレを設立しました。
エトナ山の50万年にも及ぶ火山活動によって育まれたエトナのテロワールは、非常に複雑で唯一無二です。
噴火による影響が地域によって異なるため、少し距離が離れただけでも土壌構成が大きく異なります。畑は標高400~1000mと稀有な幅広さがあり、独特で多様な土壌と標高差の掛け合わせから生まれるワインは、総じてエレガンスに溢れ香り高く、そして区画によって違った表情を見せるというブルゴーニュ的側面を持っています。これはイタリア全土の産地を見てきたグラツィアにとって、非常に魅力的に映りました。加えてフィロキセラ害から逃れた古樹が多く残っていたこと、また昼夜の寒暖差が大きいことも、ここエトナにワイナリーを構えた重要な要因でした。
グラツィアはエトナでのクリュ的表現に最初に着手したパイオニアであり、現在でもワイン造りにおけるその重要性は変わりません。
尚、ワイナリー名の「テッレ・ネーレ」とは「黒い大地」を意味し、溶岩や火山灰を豊富に含む、その独特な黒い土壌に由来しています。
オーナー/醸造責任者: マルク・デ・グラツィア
所有畑面積: 50ha
土 壌: 火山性土壌
栽培方法: 設立当初からオーガニック栽培を実施。偉大な自然に対する保守的でリスペクトのあるアプローチを細心の注意と本物の意識、そして現代的な認識をもって取り組んでいる。
醸造方法: 細心の注意をして何よりも最優先に行う畑作業により得られた最高の質のブドウを活かすべく、醸造面においてはできる限り余計な介入を避け、ブドウの育ったテロワールをそのまま表現することに心血を注ぎ続けている。
ワイン名: 2022 Etna Bianco
(カナ): エトナ・ビアンコ
産地: D.O.C. Etna Bianco
ブドウ品種: カリカンテ70%、カタラット20%、グレカニコ5%、インツォリア5%
熟成: ステンレスタンク5ヶ月
希望小売価格: 4,500円
テイスティングコメント:
北側、東側、南側それぞれの斜面にある区画のブドウをバランスよくブレンドして生産。柑橘類のフレッシュな香りにフラワリーなトーンが漂い、デリケートな口当たりとバランスの良さから一見シンプルに感じられるが、いつまでも飲み続けていられる心地よさがある。
ワイン名: 2022 Etna Rosato
(カナ): エトナ・ロザート
産地: D.O.C. Etna Rosato
ブドウ品種: ネレッロ・マスカレーゼ 100%(※直接圧搾法)
熟成: ステンレスタンク5ヶ月
希望小売価格: 4,400円
テイスティングコメント:
北側のランダッツォとカスティリオーネ・ディ・シチリアの標高600~900mの畑のブドウをブレンド。薄くはないが軽やかで、渋みは強すぎないが程よい緊張感がある、いわば「白のボディと赤の味わいを併せ持つ」というスタイルを理想として作られているロゼ。
ワイン名: 2021 Etna Rosso
(カナ): エトナ・ロッソ
産地: D.O.C. Etna Rosso
ブドウ品種: ネレッロ・マスカレーゼ100%
熟成: フレンチオークの大樽12ヶ月後、ステンレスタンク1ヶ月
希望小売価格: 4,300円
テイスティングコメント:
北側のランダッツォとカスティリオーネ・ディ・シチリアの標高600~900mの畑から、若木~樹齢50年程度のブドウを幅広くブレンド。若いうちから非常に優れたフィネスがあり、独自の自然なエレガンスを備えている。ワイナリーの名刺代わりとなる1本。
ワイン名: 2021 Etna Rosso Feudo di Mezzo
(カナ): エトナ・ロッソ フェウド・ディ・メッツォ
産地: D.O.C. Etna Rosso
ブドウ品種: ネレッロ・マスカレーゼ100%
熟成: フレンチオークのバリックとトノー14ヶ月後、ステンレスタンク1ヶ月
希望小売価格: 7,800円
テイスティングコメント:
北側斜面の標高600mほどにあるフェウド・ディ・メッツォのブドウを使用。火山灰豊富な浅い土壌で、最も気温も高くなる区画のため果実が柔らかく大らかに表れやすく、ほのかなスパイスのヒントを備えながらも最も近づきやすい滑らかさを持ったワインとなる。
ワイン名: 2021 Etna Rosso Calderara Sottana
(カナ): エトナ・ロッソ カルデラーラ・ソッターナ
産地: D.O.C. Etna Rosso
ブドウ品種: ネレッロ・マスカレーゼ100%
熟成: フレンチオークのバリックとトノー14ヶ月後、ステンレスタンク1ヶ月
希望小売価格: 10,300円
テイスティングコメント:
北側斜面の標高600~700mにあるカルデラーラ・ソッターナのブドウを使用。黒々としたこぶし大の軽石が表土のほとんどを覆う特徴的な土壌で、樹齢50~100年の古樹が大半を占める。クリュの中で最も多くのアロマやフレーバーを備えていながらバランスが整っており、満足度と軽やかさを両立したエレガンス溢れるワインとなる。
ワイン名: 2021 Etna Rosso Prephylloxera
(カナ): エトナ・ロッソ プレフィロキセラ
産地: D.O.C. Etna Rosso
ブドウ品種: ネレッロ・マスカレーゼ100%
熟成: フレンチオークのバリックとトノー14ヶ月後、ステンレスタンク1ヶ月
希望小売価格: 23,700円
テイスティングコメント:
北側斜面のカルデラーラ・ソッターナ内にある標高620m、僅か0.8haの区画(通称:ドン・ペッピーノの畑)に植わる樹齢140年以上、もちろんプレフィロキセラの超古樹から採れたブドウを使用。華やかでありながら深みのある香りと果実味で、ボリュームと厚みがありながらも非常に繊細。この特別な区画からしか生み出せない、ワイナリーの偉大なトップキュヴェ。
※価格は税抜です。