世界の情勢や気候に臨機応変に対応する、フィラディスの輸送担当、大野。
「地味な業務ですよ」と本人は謙遜するが
その仕事ぶりはプロフェッショナルそのもの。
子育てで時短勤務のいまもさらなる成長をめざし、仕事と家庭に全力投球している。
「輸送業務をお任せします!」。転職活動をしていたときに見つけた、フィラディスの募集要項に書かれていた言葉です。当時は銀行で外国為替の事務をしていたのですが、やっていることが毎日あまり変わらないというか、誰がやっても同じという組織の歯車のような感覚があって、将来のキャリアが見えないモヤモヤ感がありました。もっとやりがいや責任のある仕事がしたいと転職を考えていたので、1つの業務を任せるというメッセージはとても魅力的でしたね。もともと海外と関わりたくて貿易関係で探していましたし、ワインも好きだったので、ぜひ入社したいと応募しました。
面接で感じたのは、ワインに情熱を注ぐ人たちが集まった、勢いのある会社だなということ。まだ今より小さい規模でしたが、私自身安定よりも刺激を求めていましたし、5年後、10年後、自分が成長している姿を思い描ける、魅力的な職場だなと感じました。
輸送担当として私が任されているのは、海外からのワイン輸送の全般。各ワイナリーや熟成ワインを扱うサプライヤーから集荷し、通関を経て当社のセラー(倉庫)に入庫するまでを、それぞれの担当業者さんと連絡を取り合いながら手配・管理しています。
いちばん気を使うのが海外での輸送ですね。当社からの発注分がきちんとワイナリーやサプライヤーからフォワーダーの手に渡り、予定の船に乗るか、つねに状況をチェックしています。特にスケジュールに関しては相手に任せきりにせず、うるさいくらい連絡を入れて、予定の便に間に合うか確認できるまでは放置しないようにしています。また、
スケジュールと同じぐらい大事なのが温度管理です。当社のワインはすべての過程で温度を管理していますが、それでも夏の暑い時期は海外からの輸送を行わないというぐらい徹底しています。最近は5月ぐらいでも気温が急上昇するときがあるため、海外の天気予報を確認し、気温が上がりそうな日は避けるという細かいアレンジも行っています。
温度管理がコスト的にできないのが国際宅配便で、船便では間に合わない急ぎのときに利用するのですが、以前どうしても夏場の暑い時期に運ばねばならず、でもワインは高額でミスが許されないという状況がありました。気温予報を細かくチェックしながら集荷日を設定し、結果ワインの状態も問題なくお客様に届けることができた時はホッとしました。営業社員からも「お客様が感謝していた」と言われ、ああこうやってお客様につながっているのだなと実感し、あらためてやりがいを感じましたね。
最近育休から復帰し、いまは時短で働いています。輸送という仕事柄、海外のフォワーダーやワイナリーとのやり取りが夜になることも多いのですが、周りのバックアップ体制が充実しているので、無理のない範囲で働けています。
このところフィラディスでは育休を取る社員が増えていて、子どもを持つスタッフに優しい制度がどんどん整えられています。例えば、必要な場合は在宅勤務が認められるので、子どもの病気で有給を使いきってしまう不安もなく、働きやすい環境です。
輸送業務は、世界の情勢を肌で感じながら進められる面白い仕事です。しばらくは子育てとの両立が課題ですが、フィラディスの輸送担当としてはつねに成長し続けていきたいです。今後はさらに航空便の知識やコスト感覚なども身に付けて、会社の意図に沿って最適な提案ができるような、輸送業務のプロになるのが目標です。
フィラディスは営業職以外でもワインの勉強や試飲ができる環境で、本当にワインを愛する人たちが集まっている会社だと思います。そんな会社の一員として、いいワインをベストな状態でお客様に届けられるよう、これからも学び続けていきたいです。
家事をこなしながら、基本的に子ども中心の生活。子どもの昼寝中が貴重な自由時間で、撮りためた録画などを観て過ごしています。